カーネギー『人を動かす』から学ぶ、良好な人間関係を築く3原則!

カーネギー『人を動かす』から学ぶ、良好な人間関係を築く3原則!

〜大阪の某オフィスでの出来事〜

課長「山田くん、明日のクライアントへの提案資料、できてるかい?」

山田「はい、課長。こちらの資料です!」

課長「どれどれ…。おい、なんだこの提案書は!!データの数値はずれているし、提案のロジックも筋が通っていない。
挙句の果てには誤字脱字まであるじゃないか!こんなものを持っていくつもりだったのか!?
全くお前は同じ間違いを何度するつもりなんだ、え!?成長する気はあるのか!?とりあえず一から作り直せ!」

山田「え、はい、わかりました…」

課長「(やれやれ、最近の若いやつは全く使い物にならん、どれだけ叱っても成長の兆しも見られない…)

このあと山田くんはとぼとぼと自分の机まで帰って提案書の作り直しです。課の皆の前で叱られて、
課長への怒りと自分への情けなさに襲われています。このような状態では、いい成果などもちろんあげることはできません。

翌日になりクライアントに営業に行っても、昨日のモチベーションでいい提案が出来るわけがありません。
山田くんはその案件を失注してしまいます。

オフィスに帰って課長にまた怒られ、ますますモチベーションが下がってしまいました。
帰り道はスマホで転職サイトを見ながら帰って、一人で居酒屋で酒を煽る山田くん。
この調子では明日からは気持ちを切り替えて仕事に行く事はできないでしょう…

〜〜

このような場面はみなさんの職場でもみられないですか?

管理職となり部下のマネジメントを任されてた方には、山田くんのようなことが起こってしまっては大問題です。

しかしやはり人との接し方というのはいつまでも難しい問題。いかに周りの人にモチベーション高く仕事をしてもらうかというのは
マネジメントを仕事にする管理職にとっては大きな命題です。

この命題に対してブレイクスルーを提示した過去の著名人がいます。デール・カーネギーです。
彼はその代表作の一つ「人を動かす」で人との接し方の極意を事細かに述べています。

 

 

 

 

 

 

 

https://matome.naver.jp/odai/2134703183377933401/2134703676978358103

この記事では、『人を動かす』で書かれている人との接し方の極意のエッセンスを絞って紹介していきます。

これを読んだあとなら、先ほどのシチュエーションのような大問題を起こさなくなっているでしょう。

 

目次

人を動かす3原則①批判も非難もしない

人を動かす3原則②相手に重要感を持たせる

人を動かす3原則③人の立場に身をおく

 

人を動かす3原則①批判も非難もしない

 

マネジメント職の方は、部下は論理で動くものと錯覚してしまいます。しかし、人は自尊心と虚栄心で行動する偏見に満ちた感情の動物であり、
相手の論理を素直に受け入れられる心理的状況でないことがほとんどなのです。

仮にそうだとしても、上司が部下に非難し、注意を与えて、自分の思うように動かそうとしても、
部下は反抗したり、やる気を失ったり、逆効果になってしまうパターンがほとんどです。

先ほどの山田くんも、課長が正論で叱ったものの、山田くんのモチベーションは下がりいい結果を残すことはできませんでした。

マネージャーにとって、部下のモチベーションをあげて仕事の生産性をあげさせることが大事です。
それを実現するために、マネージャーは理解、同情、寛容、好意をもって部下に接し、彼らを動かす必要があります。

人間はたとえ自分がどんなにまちがっていても決して自分が悪いとは思いたがらないもの
だ。」

「およそ人を扱う場合には、相手を論理の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物
あり、しかも偏見に満ち、自尊心虚栄心によって行動するということをよく心得ておかねば
ならない。」

「人を批評したり、非難したり、小言をいったりすることは、どんなばか者でもできる。
そして、ばか者にかぎって、それをしたがるものだ。理解と、寛容は、すぐれた品性と克己心をそなえた人にしてはじめて持ちうる徳である。」

人を動かす3原則②相手に重要感を持たせる

上司が部下を動かし、組織に貢献してもらう最善の方法は、部下が自ら進んで動きたくなる気持ちを起こさせることです。

そのためには、部下の欲しがるものを与える必要があります。それが、報酬働きがいです。

報酬は、どこにでも就職さえすれば一定水準のものが得られますが、働きがいは容易に得られるものではありません。
逆に言えば、働きがいを与えられるマネージャーこそが、部下を組織のために動かすことが出来るのでしょう。

働きがいは、やりがいのある仕事と、仕事に対する評価により与えることが出来ます。

そのためには、まず部下を認めることから始める必要があります。部下が会社にとって必要であり、重要な役割を担っていることを認識させてやり、
その部下が自己の重要感に満足できれば、自ら進んで動き出すようになります。

山田くんがしかられたあの時、課長がいかにこのクライアントへの提案が大事か、それをなぜ山田くんに任せているかを認識させた上で
叱っていれば、おそらく山田くんの気持ちも変わっていたに違いありません。

どんな人間にも必ず長所があります。
それを見つけて適材適所に仕事を与え、成果に対して心から賞賛することによりその長所を伸ばしてやり、仕事の貢献に結びつけてやる。
そうすれば部下は働きがいを感じ、自己の重要感が満たされ、自発的に働くようになるのです。

「人を動かすには、相手のほしがっているものを与えるのが、唯一の方法である。」
他人の長所を伸ばすには、ほめることと、励ますことが何よりの方法だ。上役から叱られることほど、向上心を害するものはない。わたしは決して人を非難しない。人を働かせるには奨励が必要だと信じている。」
「”自己の重要感“の欲求は、食物や睡眠の欲求同様になかなか根強く、しかも、めったに満たされることがないものなのだ。」
「自分の長所、欲求を忘れて、他人の長所を考えようではないか。そうすれば、お世辞などはまったく無用になる。うそでない心からの賞讃を与えよう。心から賛成し、惜しみなく讃辞を与えよう。相手は、それを、心の奥深くしまいこんで、終生忘れないだろう。与えた本人が忘れても、受けた相手は、いつまでも忘れないでいつくしむだろう。」

人を動かす3原則③人の立場に身を置く

部下が会社のために自ら進んで生産的な働きが出来てこそ、会社は利益を出し、発展することが出来ます。

マネージャーが権力を振りかざして、自分の都合や会社都合通りに部下を働かそうとしても、
部下は表面上は従順に働いているように見せかけるでしょうが、一度たりとも心から喜んで働くことはありません。

部下は燃料を与えればプログラム通りに動く機械ではなく、自分と同じ生身の人間なのです

人間はなにがしかの欲求に従って行動します。ですので、部下を動かすためには、
部下の欲求理解することがマネージャーには要求されるのです。

マネージャーは、部下が思い通りに働かないとその原因を部下の能力モラルの欠如に求めてしまうことがよくあります。

しかし、マネージャーが部下に対し、声高にスローガンを叫び、ことある毎に説教をたれて、従業員のを悟らせようとすればするほど、
部下は自尊心を傷つけられて、ますます反発するでしょう。

マネージャーが部下の立場を理解し、部下の立場から物事を見て、どのようにすれば従業員が会社期待する働きが出来るようになるのかを考え、
従業員欲求に合致した動機づけを与える。

これが出来れば、マネージャーは部下を会社方針通りに動かすことができるようになるのでしょう。

説得して何かやらせようと思えば、口を開く前にまず自分に尋ねてみることだ。

「どうすれば、そうしたくなる気持ち相手に起こさせることができるか?」これをやれば、自分勝手な無駄口を相手に聞かせずにすむはずだ。」

成功秘訣というものがあるとすれば、それは、他人立場理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である。」

まとめ

以上が『人を動かす』に書かれている、人間関係の3大原則です。

  • 批判も非難もしない
  • 相手に重要感を持たせる
  • 相手の立場に立つ

もちろんこれはマネージャーの振舞いかただけではなく、日常の人間関係にも生かすことができます。

妻との関係がギズギスしている、娘が懐いてくれない、両親と仲違いをしている。
このような状況でもカーネギーの人間関係の3原則を使うことができます。

自分の周りに人間関係を良好にし、ビジネスとプライベート共に充実した生活を送る。
そのためにも明日からこのテクニックを試してみてはいかがでしょうか?

 

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この記事を書いた人

J-online編集部
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